不倫という形の恋愛は、内緒にしておかなくちゃならないという鉄則があります。生活領域がかぶってるW不倫はとくに絶対ばれないようにお互い細心の注意を払っていることでしょう。
しかし不倫がばれてしまうこともある。
それは、いままでばれてないからという安心感から傍目に見ていてハラハラするほど無防備になってしまったからだったり、後先を考えられないほどのめりこんじゃった結果だったり。
身近なところで起きたW不倫の哀しいお話です。
出会いは小学校のPTA
その二人は小学校のPTA役員を一緒にやってたそうです。W不倫カップル誕生率がけっこう高いステージね。
彼氏の方は背がすらっと高くてイケメン。うちの3軒むこうのおうちのダンナさんで、子供が2人、嫁さんは男勝りな方です。Aさんとしておきましょう。
彼女の方は私は直接会ったことがないからどんな人かはよく分かんない。ま、田舎だから女優さんのようなオーラ漂う方ではないことは確か。そんなキレイな人がいたらそれだけで噂になってるはずだから。こっちはBさんとしましょう。
PTA役員っていうのは、何もないときは出来る限り避けたい役回りですが、役員会でくっついちゃったカップルがこっそり会うためにはまことに都合がいいものだと思います。
私はPTA会長と副会長のカップルを複数知ってますが、生活領域がかぶってないカップルが「次はいつ会えるだろう…」と一日千秋の思いでいるのに対して、頻繁といっていいほどよく会ってます。
PTA役員という隠れ蓑は夜に出かけてもあまり疑われない(らしい)利点があるように見えます。
たぶん、お話しするAさんBさんのW不倫カップルもそんな風にこっそり逢瀬を重ねていたんでしょう。
ある日突然、事件が起きた
そろそろ寒くなってきた頃だったと思います。夜7時ごろ、我が家のすぐ近くに救急車が止まりました。
誰だろねー○○さん家のおばあちゃんかねーなんて母と話していたのですが、事の顛末は想像のはるか上をいく話でした。
救急車が止まったのは近所の月極の駐車場。仕事から帰ってきたAさんが車を入れようとすると、自分の駐車スペースに1台の車が止まっており、中でBさんが練炭自殺を図っていたんだそうな。
Aさんはすぐさま救急車を呼び、自殺を図ったBさんは一命をとりとめて大事には至りませんでした。
しかし、この駐車場はAさんの自宅の目の前なので、Aさんのご両親も子供たちも嫁さんも、一部始終を見ていました。
うわー 怖い!想像するだけで背筋が凍る。
透けて見える背景
この出来事は当然あっという間に近所中の噂の種になりました。不倫に免疫のないおばちゃん達は「なんでだろーねー」と言っていたのですが、不倫経験のある人ならほぼ全貌がすぐ分かると思います。
PTA役員会で知り合う
ありがちなパターンで一気に盛り上がる
Bさんいよいよ熱くなる
Aさん そんなBさんが重くなり猛ダッシュで逃げる
わざわざ自宅前の駐車場を選ぶあたり、あてつけ臭がすごいわぁって感じですが、Bさんがここまで思いつめてしまったってことは、きっと着信拒否したりして かなり一方的に拒絶したんじゃないかと思います。
不倫してるダンナさんは、全部が全部とは言いませんが雲行きが怪しくなって生活が脅かされる危険を感じるとなりふり構わず一気に守りに回りますね。
奥さんがいて不倫相手もいるって状況が公になってしまった男性の中で、私が「さすがだな」と思った対応をしてみせたのは「オイラは男の子だから、嫁さんもおねーちゃんも大事にしてやらなきゃいけないんだ」と言い切った北野武監督だけです。
そしてBさんも、子供がいる身でありながらそんなもん全部どっかにやってしまって、生身の女の部分むき出しに相手の駐車場に練炭持ち込んでしまうほど思いつめてしまったというのもなんだかなぁです。
不倫する男性は、そーゆう重たい感情を求めてないんです。
子供たちはどうなるんだろう
この後この二人がどうなったか。
AさんもBさんも離婚しませんでした。ということは、子供たちは事件の後も同じ小学校に通っていたということです。統廃合が検討されてるような小さい学校ですから、1学年1クラスですよ。同い年の子供がいたら…。私が子供だったら間違いなくグレるな。
AさんBさんは一体子供たちにこの状況をどう説明したんでしょうね。特にBさん。
子供は知らなくていいこととして黙して語らずなのかも知れません。でも、子供は敏感な生き物ですから、絶対なにか感じ取ってます。
子供はママのことだ大好きだから、ママがパパ以外の人を愛したことを理解してくれるよね?
もしそんなこと思ってる人がいたら(割といるけど)それは子供に甘えてます。
AさんBさんがこの先どうなろうが、もう大人だからどうだっていいです。自己責任でお願いしますと思う。
人間は愛の生き物ですから、婚姻届にはんこ押して役所に提出すれば自動的に恋心を失うようには出来てません。だから、結婚しててもダンナや嫁さん以外に好きな人ができても仕方があるまいと思います。
でもねー、子供がいるというリミッターが外れそうなくらい『好き』が膨れ上がってしまったら、一度頭を冷やす勇気が必要なんじゃないでしょうかね。
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